ドンキホーテ社長 大原孝治氏が実現してきた斬新なアイデア

大原孝治氏は、自らが社長を務めている日本最大のディスカウントストア「ドンキホーテ」において、さまざまな斬新なアイデアを実現してきました。独自の流通ルートを構築し、良い品物をより安く提供するのはもちろんのこと、最も注目されていたのが独自の圧縮陳列という手法です。これまでのディスカウントストアでの常識は、大量入荷と大量消費によるコストダウンを図る目的から、広大なスペースに大量の品物を陳列してインパクトを与えるものでした。

その一方でドンキホーテで行われる圧縮陳列では、品物をコンパクトなスペースに詰め込むことで、限られたスペースを有効活用して豊富な品揃えを取り扱うことを可能とし、比較的小規模な店舗であっても他店とは比較にならないほどのバリエーションを持たせることに成功しました。さらに、一般的なチェーン店では、仕入れや管理を簡素化する目的から全店で統一された品物の仕入れと店内レイアウトを目指しますが、大原孝治氏はこの圧縮陳列のレイアウトを店舗の担当者に任せると言うこれまでに無かった施策を打ち出しました。これにより担当者は責任感を持って高いモチベーションで仕入れや在庫の管理を行うようになったほか、毎日のように直接顧客と接しているスタッフが要望を取り入れた品揃えを提供するなど、現場の声を即座に反映させることができるようになりました。顧客の側からすれば、個性あふれる店内のレイアウトを楽しみながら、探し求めていた便利でお得な商品と出会うことができます。これらの斬新なアイデアによる豊富な品揃えとそれを見つける楽しさを提供し、大原孝治氏とドンキホーテが大成功をおさめる原動力となりました。